アダルトチルドレン・共依存専門心理カウンセラー 豊田文子さん

プロフェッショナルアドバイス

メンタルマネジメントの最前線で活躍する専門家へインタビュー。うつ病を抱えながら働く人のためにプロならではのノウハウをアドバイスしてもらう。


第2回:アダルトチルドレン・共依存専門心理カウンセラー 豊田文子さん

『あきらめる、放り出すという選択肢を持つ』


 
~うつ病を抱えながら働く人へのアドバイス~
 
メンタルヘルスのプロにインタビュー。
 
うつ病を抱えながら働く人に
現実的で役に立つ習慣やノウハウを教えてもらうこのコーナー。

多くのうつ病患者と接し、
現場を知るプロフェッショナルだからこそできるアドバイス。

第二回目は、アダルトチルドレン・
共依存を専門にした心理カウンセラーの豊田文子さんにお話をうかがいました。


-うつワーカーのノウハウ情報局(以下、情報局)
早速ですが、
心理カウンセリングというものについて、
まず基本的なことを教えていただけますか。

 
-豊田文子さん(以下、豊田)
はい。
カウンセリングと言っても色々なものがありますよね。
 
化粧品のカウンセリングや、
不倫カウンセリングとか。
 
最近では子宮カウンセリングなんていうものも出てきたり。
 
その中で心理カウンセリングは、
心理学をベースにしたカウンセリングをおこなうんです。
 
アドバイスをするのではなく、
お悩みをうかがいながら、
ご自分と向き合ってもらい、自分なりに今できることを見つけてもらう。
 
オーダーメードで、できることを見つけていくんです。
時にはそれを一緒に練習することもあります。
 
 
-情報局
なるほど。
ではハッキリとした悩みを
持った方が来られるということでしょうか?
 
 
-豊田
そうとも限らないんですよ。
ただただつらい、せめて誰かに話を聞いてもらいたい。
頼りたい。
とりあえずそんな相手を探してこられる方もいます。
 
 
 

 
-情報局
豊田さんは、
その心理カウンセリングの中でも、
アダルトチルドレン、共依存を専門とされています。
 
このアダルトチルドレンと共依存というのはどういうものなのでしょうか?
 
 
-豊田
アダルトチルドレンは、もともと
アルコール依存症の親がいる家庭、
いわゆる機能不全家族で育った人のことを言います。
 
子供にとって家庭があたたかい守られた場所ではなかった。
常にケンカしていたり、不安があったり、家族に秘密やタブーがある。
 
親がアルコール依存症だということを学校で話すこともできない。
何となく自分の家庭は普通じゃないなぁ、と感じて育ったような人のことですね。
 
 
-情報局
みなさんそれを自覚しているのですか?
 
-豊田
実はご自分の家庭を、
あたたかかったと感じている人も多いんです。
 
でもネットなどで
アダルトチルドレンの情報に触れると、
なぜか自分にあてはまる。
 
だけど自分の家庭が、
愛のない機能不全家族だとは認めたくない。
そんな方もいらっしゃるんです。
 
-情報局
アダルトチルドレンの方の特徴というのは?
 
 
-豊田
簡単に言うと「生きづらさ」を抱えている。
この一言に尽きます。
 
 
-情報局
では、もう一つの、
共依存の方はどういうものなのでしょうか?
 
 
-豊田
これももともとは、
アルコール依存症の家族のことを指すんです。
 
問題のある一人の家族に振り回される。
その振り回されている側の人ことです。
 
でも本人は「してあげている」
「私がいなきゃ」と思っています。
 
自分を振り回す人の中に、
自分の居場所を見つけてしまっているんですね。
 
 
-情報局
共依存の方は、どんな特徴があるのでしょうか?
 
 
-豊田
職場で空気を読んだり、
顔色をうかがったり、周りの雰囲気に流されやすかったり。
 
自分が自分じゃないような感じというのでしょうか。
 
周りの人にとっての
正解を出そうとして、自分の正解を持っていない。
 
「そうだね」と言われてそれで初めて安心できるんです。
それがないと安心できない。
 
でも、ほとんどの人にそういう面がありますよね。
特定の人だけのものではないと思います。
 
 
-情報局
なるほど、そう言われると
たくさんの人に当てはまりそうですね。
 
そんなアダルトチルドレン、
共依存の方を、豊田さんが
専門にしてカウンセリングなさろうと思ったきっかけはあったのでしょうか?
 
 
-豊田
まずアダルトチルドレンという言葉をきいて、
「あ、自分のことだ」と思ったんです。
 
大人になりきれない
ピーターパンシンドローム
みたいなものと勘違いする人が多いのですが、
なぜか私はそう思わなかったんです。
 
いつも目を閉じると、自分の中に、
すごい暗いところで、しくしく泣いている薄汚い子がいて…。
そんな映像が見えていました。
 
そして、
この子がいるからうまくいかない、って思っていたんです。 
勉強していくうちに、まさしくこれだってピンときたんです。
 
 
-情報局
では、ご自身の問題の解決から始まった?
 
 
-豊田
そうですね。
先に心理カウンセラーに
なりたいとは思っていたのですが、
自分自身がこのままではできないな、と。
 
同じように苦しんでいる人に、
何も言えないだろうと思ったんです。
抜け出して克服しないと、って。
 
それからはとにかく本や学校のワークに励みました。
一緒にワークをした人にも、
印象的でしたっていつも覚えられるくらい。
 
友達と話していても、
「それで?」とかカウンセリング
みたいに会話をして。
「もういいよ」って言われていました。
 
すごい凄んで頑張ってましたね(笑)
崖っぷちにいるって自分で解ってたから、死にもの狂いでした。
 
 
 
-情報局
アダルトチルドレンや
共依存の方には、うつ病を患っている方は多いのでしょうか?
 
 
-豊田
多いですね。
 
というか逆の言い方になりますが、
うつ病の人のほぼ100%はアダルトチルドレンだと私は感じています。
 
お話をうかがうと、生きづらさという点で、とてもよく当てはまります。
 
 
-情報局
なるほど。
うつ病の人は生きづらさを抱えている。
 
そんなうつ病の方、
特に仕事を続けている方にアドバイスはありますか?
 
 
-豊田
みなさん真面目ですからね。
休んでいても心の中が休んでいないんですよね。
 
だから気分転換が重要だと思います。
自然に触れたり、空を眺めたり。
 
体が動くのであれば家事もいいですね。
仕事とは別のクリエイティブな頭を使いますから。
 
友達と会うのもいいのですが、逆に疲れてしまうこともありますよね。
依存につながってしまうこともあります。
だから、これは人によりますね。
 
 
-情報局
逆に、これだけは
やめた方がいいと言える習慣や行動はありますか?
 
-豊田
やはり頑張り過ぎない、
自分をすり減らさないということなのですが…。
 
残業しないようにといっても、
やはり仕事があったらやらなきゃいけないですしね。
 
「じゃあ、やめた」って
出来るくらいなら、
初めからうつ病にならないですからね。
 
うつ病になるような人は信頼されるタイプですし。
 
だから現実的なアドバイスとしては、
ニュースを見ないようにする、ということでしょうか。
 
ニュースを見ても悪い事ばかりが
入ってきてしまいますからね。
特に寝る前にニュースを見るのはやめた方がいいです。
 

 
-情報局
なるほど、
現場を知る療法家ならではの、
現実的なご意見ですね。
 
心理カウンセリングを
受けている人の中で、
無事に回復していく人の特徴ってありますか?
 
 
-豊田
あきらめる、放り出すっていう選択肢が持てる人。
もう無理、出来ないって最終的に言える人ですね。
 
他人からの評価をあきらめたりとか…。
 
こういう人は、どこか楽観的で、
自分は愛されていると思えている人だと思います。
 
 
-情報局
回復がなかなかうまくいかない人は?
 
 
-豊田
『すべき思考』の人かな。
こうあるべき、こうすべき、
こうでなければならないと考えてしまう人…。
 
世間がこう見てるというような
考え方を放りだせない人は時間がかかります。
 
自分が『すべき思考』であると気づけないんですね。
それ以外の考え方を知らないというか、
そう言われたとしても、思えない。
 
こういう人は、人から使われてしまうことが多いんです。
それを、自分を求めてくれていると感じてしまう。
自分の居場所だと思ってしまうんです。
 
 
-情報局
そうなんですね…。
そのことに一人で気づくことは簡単ではないですしね。
 
ところで、このとても大きなティッシュは?
 

 
-豊田
涙ながらにお話しする人も多いですからね。
肌にやさしいティッシュがたくさん必要なんです。
 
 
-情報局
そうか…。
これも最前線だからうかがえたお話ですね。
ありがとうございます。
色々と勉強になりました。
 
 
-豊田
こちらこそ、ありがとうございます。
 

●プロフィール
 

豊田文子(とよだ あやこ)
グローウィンコミュニケーションズ株式会社代表。
産業カウンセラー、認定心理カウンセラー。
アダルトチルドレン・共依存専門の
心理カウンセラーとして11年、
のべ8,000人以上のカウンセリングをおこなう。
カフェを活用した世界でも珍しい
心理カウンセリングサービス『東京カフェカウンセリング』を主導。
心理業界だけでなく、障害者支援、
支援者支援のサポートなど福祉業界からの信頼も厚い。
 
 
<撮影、文:うつワーカーのノウハウ情報局>
<場所:東京カフェカウンセリング>

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