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症状をこらえてお客様と話す方法

うつのまんま仕事をこなす技術

うつ病を抱えたまま働く人のための仕事術を、1日1個身につけられるワークブック。


Day38.症状をこらえてお客様と話す方法

~症状をこらえてお客様と話す方法~
 
あなたの職場の方たちには、
あなたがうつ病であることを
ご存知の方が多いかもしれません。

その場合でしたら、症状がキツくて
多少表情がこわばっていても、

「調子が悪いのかな」

と気遣ってくれるかもしれません。

でも、お客様に対しては
なかなかそうもいきませんよね。

そこで今回は、お客様との
コミュニケーション術について
ご紹介したいと思います。

とはいえ、うつ病の症状がひどくて
しかめ面でしかいられない状態なら、
キャンセルさせていただくしかないですよね。

でも、猛烈に「気合」を入れれば、
何とかなりそうな時。

実は、これが一番つらい状況では
ないでしょうか。

うつ病の症状がひどい時に、
キャンセルするのは心に負担がかかり
かなり勇気がいりますからね。

結構症状がひどい状況でも、
ついつい、

「行ってしまった方が楽だ」

と考えて気合で無理をしてしまいます。

冷や汗を流しながら、
何とか必死で笑顔をつくる。

しかし、もはや何を話したらいいのか、
わからなかくなってくる。

こんどは、話に集中しようとすると、
笑顔がゆるんでしかめ面になってくる。

結局どっちもできなくなって、
冷や汗が止まらなくなる。

こんな悪循環に
おちいってしまったこと、
あなたにもありますよね。

となると、貴重な「気合」を、
どちらかに集中した方が良さそうです。

ここで集中するのは、
顔の表情の方、つまり笑顔をつくるほうです。

無理に笑顔になる必要もありませんが、
せめてしかめ面をやめることに
「気合」を集中させましょう。

では、会話の方はというと?

話す内容を、
事前にノートに書いて持っていくのです。

もともと、お客様とお話する前に、
想定される会話の内容を
書いておく人がいますよね。

一般的な仕事術としても、
とても有効ですよね。

でも慣れてくると、
あまり実践しなくなってくるのでは
ないでしょうか。

うつ病を抱えて仕事をする私たちは、
これを常にクセにしてしまうことを
オススメいたします。

完全な想定はできませんし、
一字一句書き記す必要もありません。

ただ、想定される質問と、
こちらの答を書いておけばいいだけです。

メモを見ながら話すことは、
決してお客様の前でも不自然な行動ではありません。

想定されていない質問が出たら、
メモから目を離しここぞとばかりに
しかめ面でちゃんと考えればいいのです。

急に神妙な表情になったあなたを見て、
とても真剣に考えてくれているな、と
お客様は思ってくれるはずです。

それを超えるようなしかめ面になるなら、
そもそも行くのをやめた方がいいですよね。

会話はすべてアドリブにする必要はありません。

準備できるものは準備して、
たどたどしくても誠意を持って接すれば、
お客様にも不愉快な印象を与えずに、
コミュニケーションがとれるはずです。
 
●アクションプラン
・お客様との会話を想定する

・想定される質問と答をノートに書く

・お客様と会ったら笑顔をたもつのに「気合」を集中させて、ノートを見ながら話す
 
<うつのまんま仕事をこなす技術>
 Day38.
『話す内容をノートに書いて持っていく
 
  
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>