HOME | うつのまんな仕事をこなす技術 | 42.2時間前に同僚に声をかける

気持ちよく堂々と退社する方法

うつのまんま仕事をこなす技術

うつ病を抱えたまま働く人のための仕事術を、1日1個身につけられるワークブック。


Day42(Last Day).気持ちよく堂々と退社する方法

~気持ちよく堂々と退社する方法~
 
今回は、

『うつのまんま仕事をこなす技術』

の最終日。

気持ちよく堂々と退社するための、
素敵な帰り方についてご紹介します。

うつ病の時、
無理な残業はご法度と言われます。

しかし毎日自分だけ先に帰るのも
何だか申し訳ない。

ずるいヤツだなぁと、
悪く思われるのも嫌。

周囲の人も気を使って
こちらに仕事を振りにくそう・・・。

ここで、

『いや、気を使ってくれてラッキーだし、
 別に申し訳なくないし、
 悪く思われても全然平気。』

と思えるなら、たぶんうつ病には
ならないですよね(笑)

というか、そんなタフな人、
もともとあまりいないのではないでしょうか。

ましてや、私たちのような
思い悩む傾向の人間が、
そんなタフな考え方に
急に変えようとするのも無理があります。

そこで気持ちよく
堂々と退社できる工夫が必要になってきますよね。

最終回は、そんな

『素敵な帰り方』

をご紹介したいと思います。

あなたも、周囲に忙しい人がいたら
手伝ってあげたい気持ちはヤマヤマだと思います。

「でも、二日続けて残業だったし、
 今日はうつ発作も出ているから
 なんとか定時で帰りたい。」

そんなジレンマを感じること、
ありますよね。

そこで帰り際、
隣の同僚に

「何かお手伝いできることありますか?」

と聞きます。

すると、

「あー助かる!申し訳ないんだけど、
 これだけちょっと手伝ってもらえない?」

と仕事を頼まれます。

そしてあなたは、
苦悶の表情を浮かべながら
残業をすることになる。

あなたが苦しいだけならまだしも。

あなたの表情を見た隣の同僚にも
多大な気を使わせてしまうことになる。

あなたも、
こんなご経験ありますか?

苦しいし、気まずいし、
相手に気を使わせるし、
誰もいい思いをしませんよね。

だから、帰り際に
本当は帰りたいのに、社交辞令として

「お手伝いできることありますか?」

と声をかけるのは絶対にやめましょう。

だって隣の同僚からすれば、
あなたが声をかけてくれたということは、

「あ、今日は調子がいいんだね!」

と勘違いしてしまうことになるからです。

体調が良い時なら、そんな社交辞令も
社内の空気を良くするために必要かもしれません。

でも、うつ病で定時に帰ろうとする時は、
もう一工夫してみましょう。

まず、最低でも定時の2時間前に
隣の同僚に声をかけます。

そして、

「今日は申し訳ないけど、
 定時で帰ろうと思います。
 それまでの時間で何か手伝えることありますか?」

と伝えるのです。

こうすることで、
今日は定時で帰ることと、
忙しい同僚を手伝いたいと思う気持ち、
両方を伝えることができます。

さらに、しっかりと
定時で帰ることができる仕事量に
おさえることができますよね。

30分前だと、すぐに定時なので、
同僚も仕事を頼むに頼めないでしょう。

本当に手伝う意思を伝えるためには、
最低でも2時間前に声をかけましょう。

こうすることで、定時になったら

「今日は、先に帰りますね。」

と気持ちよく堂々と帰ることができます。

あなたが帰ったあとに
残業しながらと
やかく言う人がいたとしても、
隣の同僚が

「ちゃんと私の仕事も手伝ってくれたので」

とフォローしてくれるでしょう。

最後に。

うつ病を抱えながら働くことは、
とても大変なことですよね。

まったく動けないならまだしも、
動ける時と動けない時がある。

それがいつ来るかわからない。

そんな苦しい状況の中で、
少しでもスムーズに仕事をこなせていけたら。

あなたのそんな願いに
こたえることができたらと思い、
この記事を書き続けてきました。

もしここで紹介したノウハウが
少しでもあなたのお役に立てたのなら。

こんなに嬉しいことはありません。

最後までお読みいただき、
ありがとうございます。

くれぐれも無理をなさらずに、
これからの日々もお過ごしください。


『うつのまんま仕事をこなす技術』著者
信夫 克紀
 
●アクションプラン
・定時の2時間前に、同僚に手伝う仕事があるか確認する。
・同時に定時に変えることも伝える。
・手伝う仕事があったら、しっかりとこなす。
・定時になったら気持ちよく堂々と帰る。
 
<うつのまんま仕事をこなす技術>
 Day42.
『2時間前に同僚に声をかける
 
  
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>