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不自由でストレスを感じる時には?

うつをやり過ごす50の方法

うつ病歴10年以上の人が書いた、ツラいうつをやり過ごすリアルな知恵


29.不自由でストレスを感じる時には?

~不自由でストレスを感じる時には?~
 
あなたは、

「○○しなきゃいけなくて」

という言い方をよくすることはありませんか?

口癖というほどではないけれど、
人に何かを説明する時に、

「○○しなきゃいけなくて」

という説明することが
多いのではないでしょうか。

私たちのように、
うつ発作に悩まされている者たちは、
ついつい

“義務的”

な発想で行動をとってしまいがちですよね。

本当は、100%
しなければならないわけでも、
誰かに頼まれたわけでもないのに、
ついつい

「○○しなきゃ」

という表現をしてしまうことがよくあると思います。

また、その表現の奥には、

「やりたくないのにやらされることになって」

という被害者としていたわって欲しいアピールや

「だからできないのだ」

という相手に対しての言い訳も
含まれているのかもしれません。

「今日、残業しなきゃいけなくて」
 
とか

「夜までに、お風呂掃除しなゃきゃいけなくて」
 
とか。

いずれにせよ、
自分はとても不自由であるという
自己暗示になってしまうと思います。

日常の行動の多くを
“不自由”な感覚でおこなっていたら、
当然、心が疲れてきてしまいますよね。

うつ発作がおこるのも無理ないかもしれません。

そこで、
誰かに自分の行動を説明する時は、
「自分の意思」を使って表現するようにしましょう。

「○○しなきゃ」

ではなくて、

「○○する」

と表現してみるようにするのです。
 
「今日、残業することにしたから」 
とか
「夜までに、お風呂掃除をするので」
といった具合に、
その行動を自分の意思で
おこなうのだということを
相手にも自分にも伝えてみましょう。

人間の脳は、
不自由な状況だと思っている時に、
とても大きなストレスを感じます。

逆に、自分でコントロール
していると思っていると、
心が頑丈になっていくのです。

つまり

「○○しなきゃ」

という表現は、
自分が不自由である
という暗示になって、
自分で自分の心にストレスを
かけることになるようなのです。

だから、あくまでも「自分の意思」で
この行動をとるのだという表現をすることで、

自分でコントロールしているのだ
という暗示になり、
ストレスが大きく減るのです。

あなたがもし、

「○○しなきゃ」
 
と表現している自分に気がついたら、
ぜひ、
 
「○○する」
 
という表現に変えてみてください。
 
<うつをやり過ごす50の方法>
 その29
『自分の意思で表現する
 


◆実践のコツ
自分の行動を相手に説明する時は、
「自分でコントロールしているのだ」という
自己暗示をかけるチャンスだ、という気持ちで試してみてください。

◆使えるシチュエーション
自分の予定を伝える時 /時間に遅れる時 / 予定を変更せざるを得ない時 / など

◆適用しやすいうつパターン
恐怖 / 憂鬱 / 怒り /
 
 
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>