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子供がうるさくてキレそうな時には?

うつをやり過ごす50の方法

うつ病歴10年以上の人が書いた、ツラいうつをやり過ごすリアルな知恵


39.子供がうるさくてキレそうな時には?

~子供がうるさくてキレそうな時には?~
 
子供が話し始めるようになると、
時と場合に関係なく話しかけてきますよね。

うつ発作の最中に家事をこなし、
いっぱいいっぱいになっている時に、
あれやこれやと話しかけられると、
どうしていいか解らなくなってしまいます。

ついつい眉間にシワを寄せたまま、
無視してしまう。

あなたにも、
ご経験ありますでしょうか。

すると子供はかまって欲しくて、
余計大きな声で話しかけ続けてくる。
あなたはついに怒鳴ってしまう。

家の中の雰囲気は殺気立ち、
どんよりしてしまう。

あなたは自分を責めてしまう。

悪循環になってしまいますよね。

うつ発作にも影響が出てしまうでしょう。

これを繰り返していくと、
子供はあなたの表情を察知して、
黙りこんでしまうようになっていきますよね。

これでは、
あなたが望んでいてもいなくても、
結果的に無視によって
子供に静かにしろと

『脅迫』

していることになってしまいます。
 
もちろん、
あなたも本意ではないですし、
さらに自分で自分を責めることに
なってしまいますよね。

でもいちいち説明している心の余裕も、
肉体的な余力もない。

そこで『カード』を用意しましょう。

子供が大好きなキャラクターが、
病気になっている絵を描いた『カード』です。

うつ発作でツラい時に、
子供が話しかけ続けてきたら、
それをサッとさし出しましょう。

もちろん、
事前に子供との打合せ(約束)は
必要になりますよね。

でも、

「カードを出したら黙って」

と約束しても、
なかなか守ってもらえないかもしれません。

だから、

「カードを出したら、病気だからお薬を持ってきて」

と約束してみてください。

子供はお手伝いなどは嫌がっても、
親を看病するためなら、
幼くとも意外と健気に
頑張ってくれるところがありますよね。

あなたの具合が悪いことも明確に伝わるでしょう。

また子供からしてみると、
無視されたから
大きな声で話しかけているのに、
キレられてしまったら、
『逆ギレ』だと感じてしまいますよね。

でも、病気カードを出して、
明確に「具合が悪い」と示しているのに、
大きな声で話しかけ続けてしまったら
それは怒られても仕方ないと、
子供も納得する理由を見つけられるでしょう。

(といって、堂々とキレていいわけではないのですが)

あなたの中に潜む、
『無口な脅迫犯』から大切な子供を守る、
とっても大事なカードです。

うつ発作がマシな時に、
少し気合を入れて作ってみましょう。

子供にとって、
理由もわからずに
親に無視されるというのは、
本当に『キツい』体験ですものね。

とにかく無口という手段によって
子供を脅迫しないように工夫したいですね。
 
<うつをやり過ごす50の方法>
 その39
『無口な脅迫犯に気をつける
 


◆実践のコツ
カードを子供と一緒に作ってみるのもオススメです。
子供がカードの登場を待ちわびるという、少々おかしな(?)状況が発生します。

◆使えるシチュエーション
子供がうるさくてキレそうになる時 / 家事と育児でいっぱいっぱいの時 など

◆適用しやすいうつパターン
怒り / 疲労 /恐怖 / 悲しみ / 虚しさ /
 
 
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>