HOME | うつをやり過ごす50の方法 | 41.ふて起きをする

会社で嫌なことがあった夜には?

うつをやり過ごす50の方法

うつ病歴10年以上の人が書いた、ツラいうつをやり過ごすリアルな知恵


41.会社で嫌なことがあった夜には?

~会社で嫌なことがあった夜には?~
 
以前、悩みの解決術のような本を
読んでいた時のことです。

「会社で嫌なことがあった日の夜は、
 クヨクヨ考えずにお風呂に入って、
 さっさと『ふて寝』をしてしまいましょう。」

というアドバイスが書いてありました。

なるほど確かに、考え過ぎて眠れずに、
余計イライラしたり
心配したりするくらいなら、
寝てしまうのが一番かもしれません。

ただ、私はこれを見て、

「う~ん、無理」

と思ってしまいました(笑)

あなたはどうでしょうか?

うつ発作を抱えながら
働く私たちにとって、
夜は、不安や恐怖、
憂鬱や虚しさを乗り越える
試練の時といえるかもしれません。

ましてや会社で嫌なことあった夜は、
次の日が来るのがいつもに増して怖い。

眠れない。

また同じようなことが起きるのではと、
頭の中で不安が広がってしまう。

眠ろう、眠ろうとする。
でも眠れない。

眠れないまま明け方になって、
また明日も疲れきった心と体で
会社にいかなければ
ならないことを考えるともっと怖くなる。

余計眠れなくなる・・・。

こんな悪循環を断ち切るために。

嫌なことがあった夜には、
私は、

『ふて起き』

をすると決めています。
 
どうせ眠れないのなら、
起きていればいい。

でも起きていると、
不安や恐怖のうつ発作に
おしつぶされそうになる。

だから不安や恐怖から
意識をそらすために、
少しばかり『怒り』の力を借りるのです。

会社であった嫌なことに対して、
“納得がいかないこと”を並べたてるのです。

そして思い切って
あえてすべてを相手のせいにしてみてください。

「何であんなこと言われなきゃならないのだ」
 
「どう考えたってあっちが悪いだろう」

 
「おかげで眠れないじゃないか」

 
「本当にあの人は性格が悪いな」

あくまでも不安や恐怖から、
意識をずらすためです。

どんなに身勝手な内容でも
かまわないので、
遠慮なく相手のせいにしてみましょう。

人間は15分以上は、
本格的には怒り続けられないそうです。

そして言いたいことを言い切ると、
怒りが静まって冷静になるそうです。

さらに、怒ることには
大変な体力と精神力を使います。

だんだん心が落ち着いてきて、
疲れて眠たくなってくるでしょう。

完全に落ち着いたら
最後にシメとしてその相手に

「好きなこと言わせてくれてアリガトウ」

と感謝の言葉を口にしてみましょう。

これも人間の心の特性をいかしたものです。

私たち人間は、
感謝の言葉を口にすると
強制的に心がやわらかくなります。

もちろんまだ怒ってる最中にやるのは、
心への負荷が高いのでやめておきましょう。

頭の中が穏かになって、
心身ともに疲れてきたら
流れに逆らわずに布団に入って
眠ってしまいましょう。

当然のことですが、
もともと人のせいにしがちな人や、
すでに怒っているせいで眠れない人は、
この手法は避けてくださいね(笑)
 
<うつをやり過ごす50の方法>
 その41
『ふて起きする
 


◆実践のコツ
頭の中でグルグル考えるよりは、怒りの内容を紙に書くなどする方がコントロールしやすいでしょう。最後はその紙をビリビリ破るのも、なかなかスッキリして明日へのはずみがつきます。

 
◆使えるシチュエーション
嫌なことが会った夜/会社の上司や同僚などともめてしまった時 / など

◆適用しやすいうつパターン
恐怖/虚しさ/憂鬱 /
 
 
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>