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自分に絶望してしまった時には?

うつをやり過ごす50の方法

うつ病歴10年以上の人が書いた、ツラいうつをやり過ごすリアルな知恵


50.自分に絶望してしまった時には?

~自分に絶望してしまった時には?~
 
うつ発作に苦しめられる夜。

もはやどうにもならないほど
不安になり、悲しくなり、
明日が来るのが恐ろしくてたまらない。

今すぐ逃げ出したい。

どうして私はこんなに弱いのだろう。
人生はどうしてこんなに苦しいのだろう。

こんな私で、
この先も生きていけるとは、
とうてい思えない。

もはや

『絶望』

の二文字しか見えない。

「もう私であることをやめたい。そうすれば私から逃げられるから・・・。」

こんな風に、あなたが、
うつ発作のあまりの苦しさに、
自分に絶望してしまうことがあるかもしれません。

私は私に苦しみしか与えない。
もう私から逃げ出したい、と。

子供の頃に、
こんなお説教を受けたことも
あるかもしれません。

「自分からは決して逃げられないんだぞ」、と。

確かにそうかもしれません。

でも、自分というものは、
そんなにも逃げねばならないほど
恐ろしい相手なのでしょうか。

自分というものは、
そんなにも逃げねばならないほど
自分に害しか与えないのでしょうか。

では、なぜあなたは、
今生きていられるのでしょうか。

それは、

あなたを守り続けてきてくれたのは、
あなただからです。

片時もそばを離れずに、
あなたを守ってくれていたのは、
この世界であなた、たった一人だけです。

悲しい時も苦しい時も、
絶望して死にたい時も、
悪夢から目覚めた時も、
不安で狂いそうな時も、
訳もなく涙があふれる時も、
人からバカにされた時も、
誰にも理解してもらえなかった時も。

一秒たりとも
あなたのそばから離れずに、
ずっとあなたのそばにいてくれたのは、
この世界であなただけなのです。

あなたが守ってくれたから、
今こうしてあなたが生きているのです。
 
あなたを助けてくれた人。
あなたの生活を支えてくれた人。
その人がかけてくれた優しさ。

たとえそんな素晴らしい人と
出会えたとしても、
それをきっかけに力を振り絞って、
実際に立ち上がったのはあなたです。

他の誰でもありません。
最後には、あなたがあなたを立ち上がらせたのです。

あなたが、この世界を生き抜いてきたのです。
あなたが、あなた自身を守り抜いてきたのです。

あなたは、そのことを
過小評価しすぎではないでしょうか。

あなたにとって、あなたは
決して恐ろしい相手なんかではない。

逃げ出す対象なんではない。

ずっとそばで自分を守ってくれた、
頼りになるパートナーです。

だから自信を持って
堂々とこう言い切りましょう。

『私を守り続けてくれたのは私』

これから先も、
この世界での命が果てるまで、
一時も離れずにそばにいてくれる人。

世界中でたった一人、
ずっとあなたを守ってくれる人。

それが、あなたなのですから。
 
<うつをやりごす50の方法>
 その50
『私を守り続けてくれたのは、私
 


◆実践のコツ
今回が、50の方法、最後の手法です。
あまりのうつ発作の激しさに苦しくて苦しくてたまらない時、となえてみてください。
最強の味方である、あなたが助けに来てくれるでしょう。

◆使えるシチュエーション
自分に絶望した時 / うつ発作から逃げ出したい時 など

◆適用しやすいうつパターン
虚しさ/憂鬱 /悲しみ/疲労 /恐怖 / 怒り /
 
 
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>