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うつを少し残す

うつをやり過ごす50の方法

うつ病歴10年以上の人が書いた、ツラいうつをやり過ごすリアルな知恵


特徴8:うつを少し残す

~うつを少し残す~
 
私たちは「うつ発作」におそわれると。

ついついそれを
必死におさえこもうとしたり、
完全に消し去ろうとしてしまいます。

いくら「うつ発作」を
自分の一部と考え、
あるがままの自分でいいと
言い聞かせながら日常生活を送ろうとしても。

実際はそんな簡単に
「うつ発作」を受け入れる事はできませんよね。

「うつ発作」がもたらす苦しみは、
そんな理想を簡単に
吹き飛ばしてしまうほどツラいもの。

しかし私は、あえて
そのツラさを完全に消し去らずに、
少し残しながら生活することも
初めのうちは必要だと伝えたいと思います。

なぜなら、「ツラさの落差」が広がってしまうからです。

ツラさをやり過ごし楽になったあと。

また次にやってきたツラさとの
間に生まれる差が「ツラさの落差」です。
 
ツラさが完全になくなれば、
その時は非常に楽になります。

しかし、
また新たなツラさがやってきた時、
どんな小さなツラさでも過敏に反応し

「ああ、また発作がおきた!」

と必要以上に動揺してしまうことにもなりかねません。

それどころか、
もっと大きなツラさがやってきたとしたら・・・、

きっと目もあてられないほどの
衝撃を受けてしまうことでしょう。

あなたにもそんなご経験が
あるのではないでしょうか?

飛び降りるのと同じで、
飛び降りる場所が高ければ高いほど危険になります。

だから、自分が
高いところに昇り過ぎないように
調整してあげる必要があるのです。


あくまでも、初めのうちだけです。
 
じんわりとやり過ごす“50の方法”だからこそ、
その調整もしやすいと思います。

もし、
調子が良くなりすぎるようだったら、
うつを少し残してみる。

虚しさ、悲しさ、恐さ、怒り・・・。
ツラいと思う感覚でも、
少し残してみることも時には
必要だということを心の片隅に
覚えておいていただければと思います。

さあ、前置きはこのくらいにして、
いよいよ実践をスタートさせましょう。

自分が気になる手法、
シチュエーションにあった手法から、
どんどん試していってくださいね。
 
きっとあなたに合った手法が見つかるはずです。 
 
 
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>