朝、寝起きのうつ発作から意識をずらす方法
うつをやり過ごす50の方法
うつ病歴10年以上の人が書いた、ツラいうつをやり過ごすリアルな知恵
2.朝、寝起きのうつ発作から意識をずらす方法
~朝、寝起きのうつ発作から意識をずらす方法~
夏のにおい、冬のにおい、
懐かしいにおいなんて言葉をたまに耳にします。
鼻から吸い込んだ空気に
かすかに感じるいつもとは違う香り。
言葉では表現できなくても、
それがいつかかいだことのある香りだと心が覚えている。
それと同じように、
息を口から吸った時にその空気の味を感じてみる。
それが「きき空気」です。
あなたも、
「きき酒」や「ききタバコ」というものをご存知だと思います。
お酒やタバコの煙をちょっと口にふくみ、
このお酒はどこの銘柄だとか、
今年の米はいい味出してるとか、
この新製品はいい味だとか、
それぞれのお酒やタバコを吟味するアレです。
まさに、その「きき酒」や
「ききタバコ」と同じように、
「きき空気」では空気を味わい吟味するのです。
口すぼめて、そ~っと空気を口に流し込む。
ゆっくりと舌を動かして空気を味わおうとしてください。
慣れてくると、
今日は乾燥しているなとか、
どうもほこりっぽいなとか、
気温が高いなというのが、
布団の中にいながらにしてわかってくるようになります。
私は、毎朝「きき空気」をしています。
朝起きたら、うつ発作や
今日の予定に気が向かないように、
真っ先に布団の中で「きき空気」をするのです。
そして、散歩や通勤で
外を歩いている時や、
電車の中、仕事場、帰り道の途中で、
改めて「きき空気」をします。
すると、時間帯や場所によって
全然味が違うことに気づきます。
無理に楽しまなくてもいいですし、
空気の味の違いが解る様になることが
目的ではありません。
視覚や聴覚によっても
変わって来るでしょうし、
私もわかったような気になっているだけです(笑)
ようは、
今目の前のツラさから
意識をずらすことができればいいわけです。
とても簡単なので、
あなたもぜひ朝一番の「きき空気」、
ためしてみてください。
<うつをやり過ごす50の方法>
その2
『きき空気をしよう』
◆実践のコツ
無理に楽しもうとしたり、しっかりと結果を記録したり、本格的に味の違いを見極めようとせずに、何となくボンヤリと今日の「地球の調子」を感じてみましょう。
◆使えるシチュエーション
朝、ベッドの中 / 通勤・通学電車の中 / 作業に集中しすぎた時 など
◆適用しやすいうつパターン
恐怖 /憂鬱 / 怒り
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>