初対面の人と会う緊張をほぐすには?
うつをやり過ごす50の方法
うつ病歴10年以上の人が書いた、ツラいうつをやり過ごすリアルな知恵
22.初対面の人と会う緊張をほぐすには?
~初対面の人と会う緊張をほぐすには?~
初対面の人と会うのは緊張しますよね。
「うつ発作」の時であれば
避けたいことの一つではないでしょうか。
でもどうしても会わなければならない。
そんな時は相手の“表情”を、
「動物の一場面」に例えてみましょう。
例えば、仕事の訪問先で紹介された
新しい男性の担当者さん。
穏やかな表情に眠たそうな語り口。
それに反して、大きく力強い眼差しが印象的。
そこであなたは心の中でボンヤリこう思うのです。
優しそうな人だなぁ。
癒されるというか。
しかし何でこんなに眠そうなのかな。
目は大きくて王監督みたいで、
頼りになりそうだな。
あー、なんかこの表情、
<チャンスにめっぽう強いカピバラみたい>
だなぁ。
できるだけありえなさそうな
シチュエーションを想像することが、
意識を少しズラして、
今目の前にいる相手を
愛らしく思えるようになるポイントです。
動物に例えるなんて簡単、
なんて思いがちですが、これが意外と難しい。
気が付けば、頭の中は
ありとあらゆる動物のことでいっぱいになっているはず。
初対面の人と会う時、
「うつ発作」を耐えている時であれば、
そのツラそうな顔が自分の第一印象になる。
それがありのままの自分ではあるものの、
お互いに気分の良いものではないですよね。
かといって、無理に笑顔を作ろうとして
“焦りのスパイラル”にハマっては本末転倒です。
そんな時にこの方法を試してみてくださいね。
もちろんこの方法が使えるのは、
初対面の人と会う時だけではありません。
部長が話しかけてきて、
営業マン時代の武勇伝を語り始めてしまった時。
ご近所の奥さんが
息子の留学自慢を始めてしまった時。
口角を「ヒニャッ」とあげたら、
喜んで聴いていると思われてしまう。
そんな時は、相手の表情を
「動物の一場面」に例えながら、
さらなるうつ発作を呼び込むのを回避しましょう。
<部長のこのシタリ顔、知恵の輪をはずせた瞬間のオランウータンみたいだな>
とか。
<奥さんのこの興奮した表情、3日ぶりに水を飲むビーバーみたいだな>
とか。
そして、心の中で
「ウータン部長」、
「ビーバー婦人」と親しみを込めて
呼びかけて、心を和ませましょう。
それでも終わらなければ、正直に
「申し訳ありません、体調が悪いのでこの辺で」と伝えましょう(苦笑)
時には付き合いも大切ですが、
「うつ発作」の中、
1分でも話を聴いてあげられたのなら
ジュウブンなのではないでしょうか。
<うつをやり過ごす50の方法>
その22
『動物の一場面に例える』
◆実践のコツ
まず、その人に似ている動物を思い浮かべて、
その人らしい行動を頭の中でとらせてみましょう。
「うつ発作」の時以外にやると、吹き出してしまうことがあるのでご注意を。
◆使えるシチュエーション
初対面の人と会う前 / 長い話の最中 / 気の進まない飲み会に出る時 /など
◆適用しやすいうつパターン
疲労 /憂鬱 / 悲しみ / 怒り / 恐怖 /
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>