HOME | うつをやり過ごす50の方法 | 6.実況中継をする

気持ちを外側へ向けたい時は?

うつをやり過ごす50の方法

うつ病歴10年以上の人が書いた、ツラいうつをやり過ごすリアルな知恵


6.気持ちを外側へ向けたい時は?

~気持ちを外側へ向けたい時は?~
 
うつ発作が起きた時は、
とにかく外側へ気持ちを向けたいですよね。

でも、私たちは、
ついつい自分の内側の
ツラさに目がいってしまい、
焦りのスパイラルにおちいってしまいます。

朝は特に、“危険” ですよね。

目に見えない自分の内側のツラさに
心を占領されそうになった時。

目に見える外側の世界を
「実況中継」してみましょう。

「目の前に茶色いかけ布団がある。」
「その下には白い毛布が一枚顔を出している。」
「その右側には黒い電気スタンドが置いてある」

こんな感じで、目に見えるものを並べます。

「実況」することので、
意識を自分の外側へ向けるのです。
 
そして段々と、
意識を遠くへ遠くへと向けていきます。

「電気スタンドの向こう側は窓。
 窓の外には、Aさんの家と、
 Bさんの家と、Cさんの家が並んで建っている。」

「Cさんの家の屋根は黒く真四角。
 その屋根の上から、白いビルが見える。」

「白いビルの上には避雷針。
 避雷針の横からスカイツリーのアンテナが顔を出している。」

目に見える世界の実況が終わったら、
目に見えない遠くまで意識を飛ばしましょう。

「スカイツリーの右側には、
 クリームパンのような雲。
 雲のある方角には、D県。
 D県の向こうにはF県があり、
 北海道があり、その先には
 ロシアの壮大な平原が広がり、
 その先にはアラビア半島、
 ヨーロッパ、アフリカ大陸・・・」

最後は宇宙空間に飛び出しましょう。

「その地平線の先には、空があり、
 宇宙空間があり太陽がり、
 その太陽の周りには水星、金星、地球、火星、木星・・・」

ここまでくると、
完全に意識が自分の外側に向いていると思います。

そして、自分の内側のツラさが、
この宇宙の中で
とても小さなもののように思えるかもしれません。

あなたが朝、
自分の内側のツラさに目を奪われそうになった時。

ぜひ、「実況中継」を試してみてください。
 
<うつをやり過ごす50の方法>
 その6
『実況中継する』
 


◆実践のコツ
感情をこめたり、気のきいた表現をする必要はまったく必要ありません。
ただひたすらタンタンと、色や形、個数などの事実を実況し続けましょう。

◆使えるシチュエーション
朝、ベッドの中 / その他どこでも /

◆適用しやすいうつパターン
憂鬱 /疲労 / 怒り /
 
 
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>