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心理カウンセリングを受ける

私がうつ病を克服した経験

私が、いかにしてうつ病を自分で克服したのか。 自らのうつ病克服方法を語る、体験記です。


5.心理カウンセリングを受ける

~私がうつ病を克服した経験~
 

心理カウンセリングは、
とても順調に進みました。

このまますぐに心が軽くなるのかもと、
期待が大きくなりました。

でもカウンセラーさんからは、
「焦らずにゆっくり行きましょう」と
何度もアドバイスをいただきました。

私の受けたカウンセリングは、
とにかく耳を傾けて聴いてもらい、
自分で答を見つけていくというスタイルでした。

それに合わせて、
認知行動療法も取り入れてもらい、
一つ一つの課題に取り組みました。

自分でも驚くほど
ポンポンと自分の本心に
気がつくことができ、
考え方も変わっていきました。

自分が恐怖心から
仕事を一生懸命にやっていたこと。

こうするべき、ああするべきと、
自分をしばりつけ、自分を責め、
他人もその価値観で見ていたこと。

だからいつもイライラして
しまっていたこと。

心がどんどんと軽くなっていきました。

しかし、次第に
行き詰るようになってきました。

頭では理解できても、
どうしても自分の中の
恐怖心やイライラが小さくならないのです。

憂鬱な気分が、いつも
心の奥の方に居座っている。

そこに近づくたびに、
何か大きな鍵がかかっていて、
そこから先に進めない感覚になってしまうのです。

「核心に迫ってきている。その鍵はあなたにしか開けられない。」

カウンセラーさんからは、
そう励ましていただきました。

この頃には、会社で一日しっかり
仕事ができる日も増えてきました。

徐々に回復してきたのです。

療養しながらの出勤に
会社に配慮してもらってから
半年が経とうとしていました。

会社側は、うつ病になったきっかけに
とても責任を感じてくれていました。

でも、上司や同僚のことを考えると
どうしても申し訳ない気持ちになります。

そこで、主治医の先生、
カウンセラーさんと相談し、
私は通常どおりの勤務に徐々に戻すことにしました。

仕事をしながら、
服薬を続け、カウンセリングで
自分の心をしっかり見つめようと思いました。

それから1ヵ月後、
私は無事に通常通りの勤務状態に
戻ることができました。

3ヶ月後には
薬を減らしてもらうことができ、
半年後には、
薬を飲まずによくなりました。

主治医の先生にお礼を言って、
長い通院期間を終えました。

卒業式のような気分になって、
涙ぐんだのを覚えています。

心理カウンセリングには、
通い続けました。

こうして、2度目のうつ病からも、
何とか回復し、
今までどおりの生活パターンに
戻ることができました。

でも、その生活も、半年と持ちませんでした。
 
3度目のうつ病にかかってしまったのです。

 
  
<高木慶子 著>