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二度目の治療生活

私がうつ病を克服した経験

私が、いかにしてうつ病を自分で克服したのか。 自らのうつ病克服方法を語る、体験記です。


4.二度目の治療生活

~私が、うつ病を克服した経験~
 

私は、2度目のうつ病の治療を始めました。

最初に通った大きな精神病院は、
主治医が転院していました。

そのため、病院を変えようと思いました。

今度は心理カウンセリングも
一緒に受けられる病院にしようと
インターネットなどで探しました。

カウンセリングルームを併設している
病院を近くで見つけたので、
そこに通ってみることにしました。

今度は年配の男性の先生でした。

とてもほがらかで、
話のしやすい先生でした。

はじめは前回と同様に、
診察を受け、抗うつ薬と抗不安薬、
睡眠薬を処方していただきました。

何度か通ったのですが、
先生からは薬を飲みながら
少しずつ会社に出られる日を
増やしていきましょうと
言っていただきました。

人間関係を重視する先生で、
どんなトラブルがあったのかなど、
詳しく聞いてくださり、
心が軽くなりました。

日常習慣や生活パターン全体については、
残業は絶対NGということだけで、
あとは特にアドバイスをもらうことは
ありませんでした。

そこで自分でとにかく
規則正しい生活にしていこうと決心し、
午前中のうちに
ちゃんと起きるところから始めようとしました。

休職中ではないため、
それが当たり前だと思ったのですが、
今考えるとそれがかなりの
焦りになっていたと思います。

かといって退職する勇気もありませんでした。

その頃私は、とにかく自分の心理面も
しっかりと見つめてみたいと思い、
カウンセリングを受け始める時期を
みはからっていました。

先生からはその病院の
カウンセリングルームを利用する
ご提案がなかったため、
どうしてもこちらから
「カウンセリングを受けたい」
と申し出ることができませんでした。

そこで、
その病院のカウンセリングルームとは
別のところに通ってみることにしました。

今考えるともったいないというか、
「何やってるんだろう」と思いますが、
それだけ心が弱っていたのだと思います。

まずは、家の近くの
カウンセリングルームを探して、
そこに行ってみました。

少しご年配の男性の
カウンセラーさんでした。

でも、ここは一度で
行くのをやめてしまいました。

最初の面談で、医師や薬での治療に
いかに意味がないかを説明されたからです。

何だか、自分が今やっていることを
全面的に否定されてしまった気がして
通えなくなってしまったのです。

そこで次は、少し遠かったのですが、
うつ病の人を特に専門としている
カウンセリングルームを選びました。

私の担当は、
女性の若いカウンセラーさんでした。

初めてのセッションでひたすら私の話に
耳を傾けてくださる姿に感動して、
私は泣き出してしまいました。

今までとは違う心の動きを感じて、
この方法なら回復に近づけると思いました。

でも、そこからの道のりは、
自分の想像していたよりも
はるかに長く険しい道のりだったのです。

 
  
<高木慶子 著>